分散投資について①

分散投資の説明をする前に、皆さんは【投資】と【投機】の違いが分かりますか?

どちらもよく似た漢字ですし、似たような意味合いで使われることも多いので明確な違いを感じにくいかもしれませんが、実情は大きく違います。

【投資】とは・・・何らかの付加価値を生み出す資産を購入し、長期的に保有し続けていくこと

【投機】とは・・・資産価格の動く方向を予測し、上がるか下がるかに賭けて売買を行うこと


いかがでしょうか?【投機】はギャンブル的な要素が入っていそうですね。。。

株式投資というとギャンブル的でやはり怖そうだ!というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

理由は【投資】と【投機】を混同されていることも原因のひとつかと思われます。

これから説明するのは【分散投資】であり、【投機】ではありません。

正しい方法で【分散投資】すれば収益がでる可能性が高くなります。


①『投資する商品の分散』について、

これは、文字通り投資する商品を分散させることをいいます。

まさに、『卵を一つのかごに盛るな!』ですね。

ただ闇雲に細かく分散投資すれば良い!というものではありません。

分散投資の対象として投資する商品の組み合わせる際には

1)【相関係数】と2)【ポートフォリオ】が重要になってきます。

まずは1)【相関係数】について。

簡単に言えば、組み合わせる商品の相性です。

分散投資の目的は、全部損しないように(卵が全部割れないように)、複数に資産を分けるといういうことでしたね。

つまり一方の商品の価値が下がっても、もう一方の商品は価値が下がらないか、逆に値上がりするような商品を組み合わせる!ということです。

これを【相関係数】といいます。

・相関係数【-1】は、2つの資産の値動きが真逆であることを指します。

この場合、最も分散投資の効果が発揮される状態であり、リスクを抑えた運用を期待できます。

0を基準に、-1に近づくほど値動きが真逆であるということを表します。

しかし、相関係数が【マイナス】の場合、一方の資産が利益を出すともう一方の資産では損失を出す可能性が高いです。リスクを抑えるということは、同時にリターンも抑えてしまうということに注意しましょう。

・相関係数【1】は、2つの資産の値動きが完全に一致することを指します。0を基準に、1に近づくほど同じような値動きをすることを表すため、相関係数1の場合は分散投資の効果が全くないということになります。


例えば、夏にだけ売れる商品を作っている【A社】と【B社】を例にあげます。

【A社】と【B社】の両方の株を買うとどうなるでしょうか?

【A社】と【B社】とも夏場に好調で2社とも業績が上がりますが、

冬場には売上がないので2社とも業績が下がってしまいます。

このように株式市場で同じような値動きをする2つの株を組み合わせることは

相関係数【1】となり、リスクの分散になっていないことになります。

つまり、夏には2社とも株価は上がるが、冬には2社とも株価は下がってしまいます。

もしある年の夏が冷夏で、夏場が命の【A社】と【B社】の商品が全く売れなかったらどうなるでしょう?

そしてあなたが【A社】と【B社】だけに投資していたら!とイメージしてください。

怖いですよね!つまりこれが、『卵が割れてしまった』状態です。

ここで、先程の【A社】と冬にだけ売れる商品を作っている【C社】の2つの株を買うとどうなるでしょうか?

夏には【A社】の業績が上がり、冬には【C社】の株が上がるはずですよね。

これならもし、冷夏や暖冬であってもなんとか持ちこたえられそうではありませんか?

それは、【A社】と【C社】の値動きが違っていて【A社】の株価が下がっても、【C社】の株価は上がって、2社とも同時に損が出ることがないからなんです!

誰も損をすることを考えたくないですし、できれば保有する株は全部上がって欲しい!と思う気持ちは当然、分からなくないですが、現実はその通りにいかないことが多いです。

ですので、最悪を想定してリスクヘッジ=【分散投資】をおすすめするのです。

『1つのかごに卵を全部盛って』いても運良く、全部割れないこともあるかもしれません。

しかし、それはあくまで結果です。

卵が全部割れてしまっても、『今回は運がなかったな!』くらいで済ませることができる余裕のある方は『1つのかごに卵を全部盛って』いても大丈夫かと思います(笑)

大多数の方は、ぜひ組み合わせを考えた【分散投資】を実行してくださいね。

次回は、組み合わせに必要な 2)【ポートフォリオ】の説明をしますね。



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